食品を取り扱う現場では、除菌や漂白を目的として次亜塩素酸ナトリウムが多く使われて
いますが、 最近では次亜塩素酸水が徐々に使われるようになってきています。
1.次亜塩素酸水のpHの違いによる特徴
次亜塩素酸水にはpHの違いによって特徴が異なります。特にpH5.0~6.5付近の微酸性が
有効塩素の存在率が高く、安全で殺菌力が高いとされています。pH2.7以下の強酸性とpH2.7
~5.0の弱酸性では、塩素ガスが発生する可能性があり取扱いには注意が必要です。
2.次亜塩素酸水の利点
次亜塩素酸ナトリウム溶液は原液を希釈するだけと簡単なため、様々な分野で使用されて
います。但し、比較的高い濃度で使用するので食材に塩素臭が残ったり、金属腐敗が進む、
手荒れしやすいなどの欠点が指摘されています。しかし、代わりに次亜塩素酸水を使うと
低濃度なので、臭いや手荒れ等の心配がありません。現在は医療、福祉施設、大量調理施設、
乳業、飲料製造工場など徐々に普及してきています。また、次亜塩素酸水はウイルスなどに
対する効果を期待して次亜塩素酸水を空間に噴霧する機器も出てきています。
(次亜塩素酸水の特徴)
・低濃度で除菌できる。 ・目や口に入っても害はない。(※)
・においが残りにくい。(※) ・殺菌力、安全性が高い。(※)
・食材を傷めにくい。(※) ・環境に優しい。
・手荒れがしにくい。(※)
※但し、次亜塩素酸水はpH値によって安全性が異なるので、取扱いに注意しなければならない
ものもあります。
(例:強酸性次亜塩素酸水、弱酸性次亜塩素酸水等)