HACCPの制度化について

HACCP制度化 (義務化)に対する厚生労働省の動きと方向性

飲食による健康被害を防止するための法律である食品衛生法という法律が改正され、2021年(※)には全食品事業者(食品工場、レストラン、スーパーなど)は一般衛生管理に加え、HACCPに沿った衛生管理の実施が必要となりました。

(※)施工は公布から3年であるが、後ろ倒しにとなる可能性あり。

食品工場と食品衛生法の本

日本国内でHACCP制度化 (義務化)が急速な動きを見せた理由

01世界的にHACCPの義務化が進んでいる

近年は日本の食品事業者の間でも認識が広がりつつあるHACCPですが、実は世界基準で見るとまだまだ 遅れているのが現状です。ヨーロッパやアメリカでは、食品すべてについての義務化を進めており、中にはHACCP導入の有無により輸入規制をしている国もあります。
輸出を行うためには、導入せざるを得なくなったことも制度化に至る理由だと考えられます。
また東京オリンピック・パラリンピックでは、日本の衛生管理のレベルが世界から注目されます。また、開催時期が夏場であるために一層の安全を保証する必要性があります。

世界地図

02異物混入が増加傾向

SNS等のメディアの種類が増えたことによって、公になる異物混入事例が増えています。平成26・27年頃にかけて異物混入に関する苦情件数が増加しました。 (異物混入の届け出のうち多く見られるのは、昆虫類、合成樹脂類、鉱物性異物となっています)異物混入事例を少しでも減らし、安全な食品を消費者へ届けられるようにするため、HACCPの制度化が進められています。

デパート食品売り場

03中小企業への普及

大手企業は導入が進んでいるが、中小企業は大変遅れをとっている。
中小企業も同じように安全な食品を消費者へ届けることができるよう仕組みを構築する必要が迫られています。

食卓

04食中毒

超高齢社会となっている現在、免疫力の低い高齢者などの食中毒のリスクが増加する可能性があるため、対策を講じる必要性があります。 また、衛生管理の基本的事項である一般的衛生管理(PRP)の不備が食中毒の原因であることが多いため、HACCPを制度化することで基礎となる一般的衛生管理が確実に実施されるようになることが期待されます。

食中毒統計資料
食中毒患者数
  事件 患者
2001年 1924 25732
2002年 1850 27629
2003年 1585 29355
2004年 1666 28175
2005年 1545 27019
2006年 1491 39026
2007年 1289 33477
2008年 1369 24303
2009年 1048 20249
2010年 1254 25972
2011年 1062 21616
2012年 1100 26699
2013年 931 20802
2014年 976 19355
2015年 1202 22718
2016年 1139 20252
2017年 1014 16464

HACCP制度化 (義務化)に向けて全食品事業者が抱える問題点や課題

  • HACCPに関する知識や法制度の改正に対する知識不足。
  • HACCPのことを考えるための日常的な時間の余裕がない
  • HACCPの考え方を従業員に浸透させること。
  • 食中毒菌や微生物等の専門的知識不足
  • 小規模事業者や零細事業者(特に高齢の営業者)の多くは
    自社の製造食品や調理食品の衛生について自ら考える習慣が乏しい
  • 一般衛生管理のマニュアル化、記録の実施に
    時間と人材を割くことができない
  • 各種書類の作成、記録をとることへの抵抗感。
  • 管理を実践する従業員に対する周知及び教育が必要。
  • 打ち合わせ
  • 検査中
  • 資料